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ファイルメーカー カスタムWeb構築ならではの、気をつけなければならない点 12/03/2009 17:07:14 | |
ファイルメーカーを使ったダイナミックなWebサイト構築・・・カスタムWeb公開では、ファイルメーカーというデータベースに依存する注意点がある。とくにありがちなポイントをいくつか挙げておこう。 1)チェックボックスによる入力を行ったフィールド チェックボックスは、非常に便利な機能であるが、複数をチェックした場合、実際に入力されている内容は、チェックする順番に並んで入っている。そのため、同じ2つの項目がチェックされていても、入っているフィールド内容が異なっている可能性があることを留意しなければならない。 Webからの複数チェックボックス送信も、普通のチェックボックスのフォームタグでは最後のチェックボックス内容しか入ってこない。そのため、配列にして送信し、各値を\r\nで繋げ直してからフィールドに追加する。 2)スペース、改行、全角/半角、特殊文字 なんらかのミスでフィールドの最後にスペースや改行が入っていたり、英数・記号の全半角の違いが、検索結果に影響することがある。もちろん、基本的にファイルメーカーは日本語環境にフレキシブルに対応しているので、英数の全角/半角は同じように検索できるが、可能な限り、英数・記号は半角で入力、カタカナは全角で入力する、というようにルールを決めて統一をしておきたい。 なお、曲者なのが特殊文字で、ファイルメーカーでは特殊な検索を可能とするために正規表現的なルールがある。 @=任意の1文字、!=重複した値の検索、といった演算子だ。このため、メールアドレスを検索しようとしてaaa@bbb.cccなどと入力して検索をかけても、そのままではヒットしない。この場合はaaa\@bbb.cccとエスケープ文字を@の前に挿入して検索しなければならない。 ![]() 演算子一覧 3)フィールド定義、レイアウトの変更 ファイルメーカーはちょっとマスターすれば簡単にフィールドを追加・削除したり、レイアウトを変更できてしまうものだが、それがかえって仇になる場合がある。ファイルメーカーのWeb機能は、レイアウト名とフィールド名を利用して検索しているため、Webに利用するレイアウト名、フィールド名が変わってしまったり、削除されてしまうと検索結果に影響が出てしまう。とくに、Webに利用するレイアウトにはWebに利用するフィールド全てが配置されていないといけないので、一般のオペレーターがレイアウトを変更できないようにしておく必要がある。 また、Webに利用するレイアウトに、同一のフィールドがポータル上および単なる関連フィールドとして重複して配置されていると、Webに利用する際に設計通りに動かない場合があるので、注意が必要だ。 4)サーバーのデータバックアップ構成 上記3同様に、ファイルメーカーではあまりにも簡単にレコードの操作ができてしまう反面、ちょっとした人為的ミスがデータベースを全く使い物にならなくしてしまうトラブルがある。たとえば、 -検索モードでフィールドにテキストを入力していたつもりが、ブラウズモードでテキストを入力してしまったために、知らないうちにデータを書き換えてしまう。 -正しく絞り込んだつもりが、対象レコード削除の際、必要なレコードも削除してしまう。 -フィールド内容をDeleteしてしまい、気づいた時には、やり直しも効かなくなってしまう。 などの失敗は、私も何度も経験した。実は、こういった問題はハードディスクの損傷等でデータベースが破損する頻度より、ずっと多い。 こういった問題については、サーバーのバックアップ構成で対応したい。(もちろん提供するサービス内容にもよるが)たとえば、もしHDが2つしか接続できない、という場合、実践的には、データのバックアップは、ミラーリングの構成ではなく、定時バックアップのほうがよっぽど助かるのだ。巷のレンタルサーバーは、サーバー内のデータバックアップはミラーリングのみで対応、というサービスも多いようだが、データがダメになった場合や削除してしまった場合は、ミラーリング先のデータもダメになり、簡単に復旧はできない。それならば、定期的かつ自動的にデータを別ボリュームに保存しておき、いざというときに置き換えられる構成にしておいたほうが安全だ。この構成で、過去数え切れないほど、助けられた経験がある。
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